2014年10月4日土曜日

20141004

国際ミネラルアート&ジェム展へ。

今回は石を見に、ではなく、特別展示が天然石ジュエリーだったので勉強がてらのぞきに行ったはずが、結局何時間も石たちと遊ぶ羽目に。

特に目的もなく何十万個もある石の中から、これだ!という石を見つけるのは至難の業のように思えるけど、石はちゃんと人を呼ぶ。

私はどのブースに行っても、あなたは本当に石が好きなんですね!と笑われる。
難しいのは売り手との相性で、石を売る人は儲けることしか考えていないか石が好きでたまらないかの両極端だから、どんなに良い石でも前者の場合はつれて帰れない。


今日見つけた宝物は、2mmほどの小さな8面体のダイヤモンド。

8面体の透明のダイヤなんて見たことがなくて、あまりの美しさにすっかり魅了されてしまった。
売り子さんはなんだかぼんやりした男性(失礼!)だったのだけど、あとからやってきたオーナーらしきおばちゃまが、私が手にした石を見て、パアッと顔を輝かせる。

聞けばそのダイヤモンドは40年くらい前に当時のデビアスの社長さんがおばちゃまにプレゼントしてくれたものだったとか。

ずっとコレクションの一部にしていたんだけど、そろそろ手放そうかと思って持ってきたのよ、という。

頂きものだから原産地はわからないけど、質は間違いなく最高よ、と笑うその顔の明るさに、ぜひ譲ってもらうことに。

大切にします、と告げるとおばちゃんは帰りがけに、これ、ひとつお持ちなさいな、と言ってグレーの石をくれた。

フェアリーストーンって言ってね、持つ人に幸せを運んでくるのよ。

いくつかある中からおばちゃんと選んだ私のフェアリーストーンには、円空の掘る仏さまみたいなお顔が浮かんでた。


ちなみに他につれて帰ったのは、あなたは鉱物の研究をされているんですか?と真顔で尋ねられたユークセン石と、展示で使うキラキラのクリスタルとエレスチャル。

現在の財政状況ではあっという間に破産するから、あとはもう見ないで引き上げてきた。


その後、夜に友だちとご飯を食べた前後に道端で知り合いにバッタリ会う、が3回も続いた。

3回目にスタバで会ったのは前に数珠ブレスを作ったこともあるお客さん。
出くわした途端にぎゃーっと叫ばれて腰を抜かしそうになったけど、涙目で、ずっとお礼が言いたくて、すごく会いたかったの、と言われた。

春先、個展に来てくれた時は幸せの只中にいた彼女だったけど、そのあとにとてもとてもつらく悲しいことがあって、大切なものをたくさん失った。

その時、私の作ったforumiの音楽を毎日聴いてくれていたのだと言う。

個展の時はただいい音楽だなって思ってたけど、あのアルバムを作りながらキヨノさんが少しずつ悲しみを昇華させていったんだってことが、すごくわかったんです。私の悲しみも昇華されていったから。
そして、このブレスにもすごく助けてもらったの。本当に本当にありがとう。


彼女のブレスに目をやると、石たちはみんなクタクタに疲れきっていた。

でも、一粒もいなくなることなく、まるで彼女に寄り添うように一緒に歯をくいしばってがんばっている、そんな顔をしていた。


その後、友だちとコーヒーを飲みながら少し考えて、去年の冬からほとんど毎日着けていた一粒ダイヤのピンキーリングを彼女にさしあげることにした。

ダイヤのおばちゃまが私にフェアリーストーンをくれたように、私も気まぐれで持っている石やジュエリーをあげることがよくある。

悲しみや痛みを一生懸命乗り越えようとしている彼女に、がんばれの祈りを形として渡したい、と思った時に思いついたのが、その指輪だった。

私自身、この一年は人生でいちばん苦しかった。
去年の冬、そのいちばんつらかった時に、がんばれ自分指輪として買ったピンキーリング。

もう二度と笑えないと思うような悲しみのどん底から、今や私は完全に立ち直った。
だからその指輪は今がんばろうとしている人のところにあるのが良い。
そんな気がした。


ありがとうって何度も何度も言ったあと彼女は、私、また幸せになるようにがんばる、とお花みたいに笑った。

その小指で、小さなダイヤがアタシもがんばるってキラリと光った。

がんばれ。
私もがんばる。

今日一日の不思議な出会いもみんな、石たちが呼んだものなのかもしれない。

そう思うとますます、私は石たちを愛おしくおもう。







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